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ご挨拶

 多摩川精機には、企業理念に立脚した3つの特徴があります。

一つ目は、お客様の個別の要望に応える製品開発が多い防衛に関連するビジネスに古くから携わってきており、個々のお客様に寄り添ったビジネス・スタイルであるということ。

二つ目は、創立者の故郷に対する想いを今に受け継いでいること。創立者の故郷であり、現在本社が立地する「南信州・飯田」には、主だった産業が無く貧しかった。そうした故郷に、産業を根付かせ、また産業を後世に残したいという想いから、創立者は多摩川精機を起業しています。そしてその想いは、弊社の企業理念として社内に浸透しており、その土地に根を張り、産業を興す、つまりは地域に立脚し、ともに成長していくことを、弊社の大きな社会的責任と捉え経営しています。縁があって進出した「青森県八戸地域」においても同じ考えであり、現在は弊社の基幹製品を開発する重要な拠点に成長しています。

三つ目は、「技術を育て、技術を売る」、つまりは技術開発に重点を置いたビジネス・スタイルであるということ。創立当初からの「センサ」を始めとしたサーボコンポーネントの開発力に培われた、独自の技術を地方から世界へ発信しています。

弊社を取り巻く市場は今後益々競争が激しくなり、また想定外の事態が当たり前に起こる時代でもあります。そうした市場・時代に対応するために、判断に迷う時には、前述の企業理念に立ち帰り、意思決定をしていきます。これからも、お客様に寄り添い、お客様と共に歩んでいきたいと思いますので、より一層のご指導、ご鞭撻をお願いいたします。

  萩本 康夫

代表取締役会長
萩本 康夫

 多摩川精機は、今年で創立85年を迎え、多くの皆様に支えられて成長することができました。創業以来、「技術を育て、技術を売る」という企業理念のもと地域に根を張り成長し、Defense Application(防衛、航空、宇宙)、Car Application(車載、鉄道)、Factory Application(ロボット、自動化)の各分野に市場を広げ成長してきました。これらの事業を、国内では、長野県飯田地区の、第一、第二、第三事業所と、青森県八戸地区の5つの工場で担っています。海外では、中国太倉市に設立した多摩川精密電機蘇州有限公司にて自動化、車載製品を生産し、ベトナムではハノイ近郊にEMS工場を稼働させ車載製品の今後の市場変化に備えてきています。しかし、ここ最近の世界情勢は、未だ衰えぬコロナ禍、ロシアによるウクライナへの軍事侵攻、それに伴うエネルギー不足、物価高騰、円安、半導体不足、と目まぐるしく変わりつつあり、この先予断を許さない状況がさらに強まってきています。

このような状況においては、企業の競争力が益々問われる時代となっており、その強化が重要となります。その競争力の構成要素である、開発力、製造力、営業力、それぞれを連携させ三位一体にて取組むことで、さらに強化された競争力を身に着け、お客様の信頼を勝ち得ることができると考えています。これからも、多摩川精機は技術を鍛え、技術を磨き、新しい技術に挑戦し続け、グループ会社、協力会社との連携のもと、グローバルで戦える強い企業を目指して参ります。今後とも皆様の変わらぬ御愛顧をお願いし挨拶とさせていただきます。

  松尾 忠則

代表取締役社長
松尾 忠則